家庭の宿題サークル

家庭の宿題サークル
町でのリサーチから家庭に関するある「宿題」を考える。
サークルメンバーは家に帰って家族とその宿題を行う。宿題のレポートは町に届けられる。

家庭の宿題サークルは、サークルメンバーである家族の一員によって、いつもの家庭の時間に「宿題」を通してもう一つの時間をつくる地域活動サークルです。

2010年11月9日火曜日

2010.11.09 家庭の宿題サークル第七回

2010年11月9日(火)

平日の田原公園は、土日とはちがって地元の人たちがふらっとあつまるコミュニティの結点のようにみえてきます。特に田原幼稚園と田原小学校に子どもが通っているお母さんたちにとって田原公園はとても重要な場所のようです。幼稚園生のお迎えは幼稚園の玄関ではなく隣接した田原公園に集合して行われるし、地元の野球チーム、ビーバーズの練習前と練習後には保護者がたくさん田原公園に集まります。
そんな田原公園であまりに新参者である家庭の宿題サークルもサークル活動を行います。平日は畳の数がへってかなり小規模ですが、畳を置いた瞬間に幼稚園生たちは飛び乗ります。
見た顔が数人、「今日は何するのー!?」 公園全体に広がっていた幼稚園生のエネルギーが畳2畳に集中します。同時にお母さんたちの意識もこの2畳と我々に注がれています。
土日に向けて、平日は「宿題を考える」ことをしています。その場に居合わせた親子や、子ども、通りがかりの人とともに「家庭」を思い返す遠距離リサーチ(地図づくりなど)を通して「宿題」の手掛りを導き出そうとします。
今日は前回と同じように「家を思い出してつくる」を行いました。粘土に即反応した子ども達、同時に気にかけていたお母さんたちにも今日やることを説明します。サークル活動をはじめる前に幼稚園でプレゼンテーションしたため「家庭の宿題サークル」自体は知られているようです。
こたつに入り切らないほどの人数で家づくりをしてみます。もちろん家のカタチにはなりません。ある少年がマジックで色を塗りだすと、その家らしいモノに色が加わっていきます。色を塗り出した少年はひたすら色を重ねどんどん家から離れていくように見えましたが、少年の家を知る他の子のお母さんはそれを見て、たしかにそんな色している!と驚き、次々と幼稚園生のつくる得体の知れないものが確かに彼らの住む家であって、カタチにしきれなくとも部分的に家の特徴をよく捉えていることがお母さんたちの視点から見て取れたのです。
具体的な「家庭の宿題」に結びつきはしませんでしたが、今回において「家を思い出してつくる」であったリサーチの内容は、たとえ相手が幼稚園生であっても小学生や大人が行う手順と変えない方がかえって彼らなりの言葉やカタチから新鮮な情報が跳ね返ってくることがわかります。幼稚園生のエネルギー、お母さんたちとそのエネルギーについて驚き笑い合う空気感、家庭の宿題サークルにおけるリサーチの重要性の再確認が今回の成果でした。

(北澤)

0 件のコメント:

コメントを投稿

電気自動車でECO